シンポジウム「地域産業の活性化とオーガニック」を開催しました

2024年9月28日(土)、喜界町湾の旧朝花にて、NPO法人オーガニックアイランド喜界島が主催するシンポジウム「地域産業の活性化とオーガニック」を開催いたしました。

当日は多くの方にご参加いただき、オーガニック食品や有機農業のエキスパートの皆さまと共に、喜界島の産業振興におけるオーガニックの可能性について活発な意見交換が行われました。

開催の背景

世界規模で市場を伸ばすオーガニック食品や有機農業のニーズを、喜界島の商品開発や地域振興に活かしていきたい——。そんな想いから、当NPOが主催として本シンポジウムを企画いたしました。

プログラムは、各分野のエキスパートによるゲスト講話と、パネルディスカッションの2部構成で実施しました。

ゲスト講話

■ マイルストン食品株式会社(東京都)/内田 徹 代表

食品の卸・輸入を手掛ける立場から、オーガニック食品の市場性についてお話しいただきました。「日本では体に良いと捉えられることが多いですが、先進国イタリアでは環境や土壌にやさしいという捉え方が根付いており、考え方が根本的に異なります」と、各国の市場性の違いに言及。買い付けの際には「社員が幸福に働けているかも見ている」と、独自の基準をご紹介いただきました。

■ 高橋ソース株式会社(埼玉県)/高橋 亮人 代表

有機野菜などを使った調味料を製造されているお立場から、オーガニック製品の販売方法について「有機の価格はどうしても高くなる。消費社会全体にあて込むのは少し違うかもしれません。質を理解してくださるコミュニティーに流通させるのも一つの手です」と具体的なご助言をいただきました。

■ 株式会社モプレシャス(東京都)/松本 加奈子 代表

無添加のマドレーヌを通じて社会貢献を実践されている立場から、「高くても商品が心に残るのは、環境保全に役立つといったプライスレスの価値があるから」と、価格に転嫁できる付加価値づくりの重要性を訴えていただきました。

■ 喜界島工房 代表/当NPO理事長・杉俣 紘二朗

サトウキビ栽培で日本初の有機JAS認証を取得した現場からの想いとして、「栽培は本当に大変です。安定した量の確保も難しい。市場への普及は、企業・流通・生産の相互理解があってこそ実現できます」と、生産者としての率直な声をお伝えしました。

パネルディスカッション

株式会社風と光(神奈川県)の辻明彦会長を座長に、ゲストと参加者が車座形式で意見を交わしました。

議論のテーマは、島の割高な流通費、慣行栽培との差別化、行政の方向性、そしてバガス(サトウキビの搾りかす)を有機肥料として活用する可能性まで、喜界島ならではの課題や可能性について多岐にわたりました。

閉会にあたっては、朝日酒造代表で当NPO副理事長の喜禎浩之より「理想と現実で相反する部分はありますが、小さな喜界島だからこそできることを、これからも皆さまと一緒に考えていきたい」とご挨拶させていただきました。

おわりに

ご登壇くださったゲストの皆さま、そして会場にお越しくださった参加者の皆さま、誠にありがとうございました。

今回のシンポジウムで得られた多くの知見を、今後の喜界島における有機農業の発展と地域産業の活性化に活かしてまいります。当NPOでは引き続き、オーガニックを軸とした地域振興に向けた取り組みを進めてまいりますので、今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。